夏の日記

いちねんじゅう書きます。たぶん。

雑誌の呪い

読んだことのない鈍器ことJJ*1とSweetですが。

鈴木涼美『JJとその時代』(2021年、光文社新書)を読んでいてふと気づいたのだが、私は長年「ちゃんとしたキャリアを築かねば」「ちゃんとした収入を得ねば」「ちゃんとした服を着て良い持ち物を持たねば」という呪縛にとらわれていて、それは親の呪いを解くことでやや軽減したものの、完全には解けていなかった。なぜなのかよくわかっていなかったのだがその理由は雑誌にあったのだ。

私は「いい大学出ていい企業入ってキャリア築いて結婚して」というまあ大卒になる人の大多数のルートに大学受験時に気づかず(知る術がなかった)、22〜23歳ごろにハッと気づいて余計に反動なのか、結婚を除いてそうなろうなろうとしていた部分があった。美人百花*2、with*3などのファッション誌のみならず、&premiumやGINZAやその他暮らし系の雑誌の影響が強かったのかもしれない。もちろん読者モデルの素性が検索でわかる時代なので*4すべては親ガチャ、としか言いようがないのは前出に書かれている通りなのは理解していても「なんかそうならなきゃいけない」ような気がしていたんだと思う。いわゆる暮らし系雑誌や書籍なんかさらに上回ってやれミニマリストが「質の良いものを少しだけ」とか言うのだ。ナチュラルに見せかけてさらに高級、みたいな。

鈴木涼美とは10歳以上年齢差はあるものの、『JJとその時代』を読んでいてなんとなく共通点があるような気がしたのは00年代にHana*chu→とかpopteenがスクバを何でデコるかとかつけまつげ2枚重ねとかルーズソックス*5とか益若つばさとかくみっきーとか載せていたのを読んでいたせいも、あるのかもしれない。

*1:休刊

*2:ここ一年半は読んでいない

*3:2022年3月で休刊してしまった

*4:たとえば実家が高級ホテルで自分も株主でお姉さんがタカラジェンヌとか

*5:もちろんリバイバルではない