三日三晩部屋にこもって泣き喚く(2019.11.5)

2019年9月30日。

花組トップスター明日海りおは宝塚大劇場を卒業した。

その約7年前。当時高校生だった私は、何の拍子にか「ベルサイユのばら」をインターネット検索し、運のいいことにそれが劇団の公式ページにポスターがアップされた後で、たまたまお正月公演で、まだチケット発売前だった。

うっかり自分の実力を超えた学校に進学してしまい、苦手教科の点数が常に赤く、苦手教科は1つではなく、家庭環境も最低の時期で、ついでに年間355日くらいある部活に入っていた。なにもかもめちゃくちゃだった希死念慮の塊。

ただお正月は部活も休みで、あ、これ行けるじゃんと思った。それでたぶん10月くらいだったチケットの発売日がたまたま午前中部活のない日で、ロッピーに貼り付いて何度か弾かれながら三が日のチケットを取ることができた。

今思えば「こいつを死なせてはいけない」という天の配剤だったのかもしれない。だいたいなんで三が日のチケットが(B席とはいえ)ローチケに残っていたのかわからない。

ともかく私はチケットを手に入れて、午後から部活に行った。その後しばらくはまたテストの点が悪かったり追試を受けても点数が変わらなかったり年末ぎりぎりまで部活に行ったり忙しくしていて、私としては珍しく下調べ0で宝塚大劇場へ行った。2013年のお正月。

裸眼で。(オペラグラスの存在を知らなかった)

昼食も持たず。(たしか11時公演だった)

ベルサイユのばらを観たことのある人ならご存じでしょうが、あれは一幕もの*1でプロローグというのがある。池田理代子先生の劇画がバーン!と舞台上にあって、それがするすると上がると中からその人が出てくるのだ。

月組は「オスカルとアンドレ編」で*2、オスカルとアンドレの絵が飛んで*3龍真咲オスカルと明日海りおアンドレが出てきた。

“雷が落ちたような衝撃”というのは本当にあるのだ。

私は後にも先にもこの時しか感じなかったが、もう、ビビッときたとかそんなレベルではなかった。ズガーーーーーーン!と撃ち抜かれた。みりおさまが光り輝いて見えた。煌々と。

ベルサイユのばらなんてネタバレを気にするものではないと思うので書きますが、私はその時点でもう何年もベルばらを読んで完璧に筋を把握していた。だから二幕が始まってしばらくするとわかるのです。

あかんこれもうそろそろアンドレ死ぬ。なんか原作と流れ違うけど*4そろそろやばい。そう思った瞬間涙が噴き出した。というかこの人(この時点ではみりおさまの名前を知らない)、死んだらもう舞台に出てこないじゃん!もうこの人観られない!となってぼろぼろぼろぼろ泣いてたらいつのまにかオスカルが死んでた。

ごめんねまさおさん……。

ご贔屓さんに出逢うと、バスティーユ陥落を見逃すという事態が起こります。少なくとも私は1回目観たはずのシーンの記憶がない。

そしたら、シンジくんがね?出てきてね?*5あの、ペガサスに引かれた馬車が二階席までクレーンで上がってきて呆然とした。ただ、もう、眩しかった(ライトとか、いろいろと)。

呆気にとられてたら今度はローソンみたいな服の人が穴から上がってきて*6、なにかが始まった。フィナーレの存在も知らなかったので泣きながらぼーっと観ていたのですが、それでもみりおさまはわかりました。

幕が下りて客電が点いてもまだ泣いてて、隣に座っていたおっちゃんがギョッとした顔でこちらを見たのを覚えています。

それから私はヅカオタになり、チケットを買ってはこれを観に行くまでは生きていよう、と思って家庭のいざこざや受験や就活や仕事を乗り越えた。みりおさまが生きている限りは生きてそれを観よう、と。誰かジェンヌさん個人のファンクラブには入らなかったし、他にもご贔屓さんもいて、そして最近はあまり行けていないけれど、それでも私の中でみりおさまは特別な存在で、もはやご贔屓さんという言葉では呼べないくらいのひとだ。

長い。もう2000字を超えてしまった。

それでもう、この前みりおさまはその宝塚大劇場を卒業してしまった。今月のライビュはプレが当たらなくて、就活が重なりそうでそのあとは申し込んでいないのだけど(申し込みたいけど現実だと思いたくない)、今日書店でサヨナラ特集のGRAPHと歌劇が並んでいるのを見て泣きかけた。今もこれ打ちながらちょっと画面が滲んでいる……。

お嫁さんに恵まれなくて、どんどんどんどん痩せていくみりおさまを見ているのは辛かった。ようやくゆきちゃんとコンビになったけど今度は作品に恵まれなくて幸せなカップルにはならなかったし、正直ポーのあたりでピークが過ぎてしまったのかな、とも思っていた。ゆきちゃんが先に卒業してしまった時にはまさかまあ様みたいに不在で終わってしまうんじゃないかとも思った。

えりたんやちぎみゆも好きだったし、りかさんづっくんも好きだったけど、こんなにも悲しいのはきっとみりおさまだけだろうなと思う。

悲しい。

退団公演がオリジナルなのは良かったけど、エリザベートとポーを混ぜて割ってご都合主義でコーティングしたみたいな、変な話でしたね。シャルム、歌いにくいし覚えにくいし……。ショーとしては良かったと思うけどMDT*7とかDramaticS!*8みたいな感じにならなかったのはなぜだ……。いや本当に、差がすごい。言ってはいけないだろうけど、トップさんになれば幸せということも全然ないのがね、もう……。劇団も人の集まりだしいろいろあるんだろうけど。

みんなで無事に東京の千秋楽が終わったらゆっくりお休みしてほしいなあ、というのが今の願い。べにこさん女優転向のニュースが速すぎてびっくりした。えりたんや蘭とむさんはわりと事務所入りまで間あった気がするのになーと思うんですが。集客力とか買われてるのかなあ……。

千秋楽のご挨拶にもあったエピソードをタイトルにしました。東京の千秋楽、ファンがこうなる。

みりおさまはいつまでも私の神さまで、光です。

永遠のスター、明日海りお。

あーだめだまた涙が。

宝塚知らない人には意味不明だと思うので追って脚注つけていきます。そろそろ3000字になりそうなのでこの辺で終わります。お付き合いいただきありがとうございました。

*1:上演時間すべてを使って1つのミュージカルをやること

*2:最初にページを見つけた時、15年ぶりの再演!と書いてあったからものすごくレアなのだと思っていた。そのあと100周年にかけて何回も演った。大劇場のはぜんぶ観たけれど知ったときは軽めの詐欺だと思った。

*3:するする上がること

*4:死に方としては原作の方が好きだけど舞台上で水入りのグラスなんて割れないよね

*5:なんなんでしょうねほんと……。↓このお馬さんの顔が目の前にきた。月組『ベルサイユのばら?オスカルとアンドレ編?』の一場面(c)宝塚歌劇団 ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

*6:みやるりとちゃぴのセリ上がり

*7:

My Dream TAKARAZUKA

My Dream TAKARAZUKA

*8:

Dramatic “S”!

Dramatic “S”!